【労災請求が3年連続最多更新した「心の病」って何?】

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厚生労働省が6月24日、2015年度の「過労死等の労災補償状況」を公表しました。

過労などが原因で精神障がいとなり、労災請求をした人は1515人で、前年度比59人増。

3年連続で過去最多となりました。

精神障がいで労災認定をされた人の数は472人と前年より25人減りましたが、

過去3番目に多い数字でした。

 

このように依然、高止まりが続いている「心の病」とはどんな病気なのでしょうか。

以下にまとめてみました。

 

【心の病気の種類】

こころの病気といっても、種類も症状も様々です。

こころの病気を診断し、病名をつける方法は体の病気とは考え方が異なっています。

体の病気の場合、病名は臓器の種類や部位、原因によって分類されることが多いのですが、

こころの病気の場合は、おもに脳というひとつの臓器を対象にしており、

また原因がわかっていない疾患が多いという特徴があります。

以下が病気の種類です。

・アルコール依存症

・うつ病

・解離性障害

・強迫性障害

・睡眠障害

・摂食障害

・双極性障害(躁うつ病)

・適応障害

・統合失調症

・認知症

・パーソナリティー障害

・発達障害

・パニック障害

・不安障害

・PTSD

・薬物依存症

・性同一性障害

・てんかん

 

心の病気は、社会的な環境やストレスの状態も含めて総合的に診断することが

治療方針を決める上でとても大切だと言われています。

同じうつ病という診断がついた場合でも、ストレスがきっかけの場合もあれば、

体の病気と関係していることもあるので、「うつ病=ストレス」と決めつけたりするのは

注意が必要ではないでしょうか。

 

【心の病気の症状】

種類と同様に、症状も様々です。

身体の病気の場合は、検査や採血などをすれば診断がつくことがありますが、

こころの病気は、本人の主観的経験も含めて、医師が症状と経過を総合的に判断して

診断をすることになります。

また症状は、自分で気づきやすい症状もありますが、

家族など周りの人が変化に気づくケースもあります。

このような症状を身体・心理・生活・行動面に分けて以下にまとめました。

 

①身体面の症状

・疲労、全身倦怠感 ~体がだるい、重い、疲れがとれない~

・動悸・めまい ~心臓がどきどきする、息苦しい、めまいがする~

・頭痛 ~頭が痛い、ずっしり重く感じる、ズキズキ痛む~

・不眠 ~寝つけない、何度も目が覚める~

・食欲不振 ~おいしく食べられない、何も食べたくない~

 

②心理面の症状

・憂鬱(ゆううつ) ~気持ちがしずむ、楽しいことがない~

・不安緊張 ~気持ちが落ち着かない・どきどきして心細い~

・怒り ~イライラする、怒りっぽくなる~

・幻聴 ~誰もいないのに声が聞こえる~

 

③生活・行動面の変化

・生活の乱れ ~服装の乱れ、昼夜逆転している、生活が不規則~

・行動の変化 ~ミスが増える、ぼんやりしている、遅刻が増える~

・自傷行為 ~リストカットや抜毛など、自分を傷つける~

・ひきこもり ~外出したくない、人に会いたくない~

 

これらの症状が心の病気の可能性を考える有力な手がかりとなるわけですが、

症状があるからといって病気であるとは限りません。

私たちはいつもストレスにさらされながら生活しています。

大きな出来事があれば眠れないこともありますし大切な人が病気になれば

気持ちが憂うつになります。

これは自然な反応です。

健康な人では、何かの症状や変化が出ていても、ストレスが去れば元の状態に

戻る力があります。これを復元力(レジリエンス)といいます。

この復元力が十分働いているときは病気にはなりにくいと言われています。

ただ、症状が長く続いたり、生活するうえで支障が大きく、つらくて苦しいといった場合には

病気の可能性がありますので、ご注意ください。

 

いかがでしたか。

近年は、精神疾患により医療機関にかかっている患者数は増加しており、

平成23年には320万人と依然300万人を超えています。(福島県と宮城県の一部を除く)

 

内訳は多いものから、

・うつ病

・統合失調症

・不安障がい

・認知症となっており、

中でも、うつ病と認知症の著しい増加がみられます。

 

特に認知症の増加は、超高齢化社会をむかえる我が国にとっては深刻な課題です。

また、近年のデルファイ法*1による調査では、うつ病患者が認知症になりやすいという

結果が公表されています。

「自分はうつ病にならない」「自分はボケない」などと思い込まずに、心の病と理解して

予防することが重要ではないでしょうか。

 

(*1)デルファイ法:多数の専門家や個人にアンケート調査を行ない、

その結果を回答者にフィードバックして、正確度を上げながら全体の答えや意見を絞っていく手法。

 

(執筆)

一般社団法人 任意後見サポートクラブⓇ

事務局長 秋元美香利

 

(監修)

内閣府認証NPO法人 日本スマートライフ協会Ⓡ

理事長 佐々和亮

 

(参考資料)厚生労働省 みんなのメンタルヘルス

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/